>>>応用編 非常時の炊飯 |
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【電子レンジを使用する。】
電子レンジを使うことが、「非常時」とは思えないが、「一般的」とも言い難い?現在は、「電子レンジ専用炊飯具」も販売されており、業務用のレンジ炊飯設備も存在する。電気炊飯器が壊れたと想定して読んでもらおう。
Act1準備) 耐熱容器に洗米して水に浸漬した米を入れて、水を多めにして最大で加熱する。米の量と出力(W)によって加熱時間は変化するが、「強火」の後、「弱火」をイメージして加熱する。
Act2炊飯) 当店で行った炊飯では、800wで5分加熱。約2分30秒後には「沸騰状態」となり、「泡がブクブク!」の状態の後、容器から大量の「水蒸気と噴きこぼれ」が多い。5分加熱後、水蒸気で水分が多く抜けてしまったので、お湯を少量(約30〜40cc)を継ぎ足す。300wに出力を下げて、再度5分間加熱。加熱終了後、そのまま「蒸らし」を行う。フタが密閉出来ないため、飛散水分が多いため、少し「かため」のご飯になるが、約15分程度で炊飯が終了することは利点。(浸漬済みの米を使用)
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【「非常用炊飯袋」(ビニール製 米1合用)を使用する。】
震災後非常にポピュラーになった、「炊飯袋」。洗米した米を袋に1合入れ、飲料水を線に合わせて入れる。(非常時であれば研がずとも大丈夫。)入口を輪ゴムで縛り準備OK。汚れた水でも構わないので、鍋に入れて火を付ける。 炊飯袋をその鍋に入れて、煮る。沸騰状態20分で、加熱終了。いざと云う時の為に常備して置いても損はない品ですね。
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【「炊飯袋」(ポリエステル不織布製 米100g用)を使用する。】
上記の「非常用炊飯袋」と大きく違う点は、こちらは穴が空いており、鍋の水を炊飯水とする点。
炊飯の準備として、この炊飯袋に生米(100g)を詰める。(袋に詰める生米は洗米しなくとも良い。)大鍋に水を入れて(水の量は米が完全に水没する位)生米の入った炊飯袋を必要数量投入する。30分程度浸漬した後、大鍋をかまどに乗せ、点火する。火力は最大とし、沸騰後20分間煮沸する。大鍋の水で炊飯するため、鍋の水は飲料水とする。20分経過後、鍋から取り出し、炊飯完了。
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【「空き缶350ml缶」を使用する。】
上記のような炊飯袋や鍋が無い場合、鍋の代用品として、アルミ空き缶を使用する。また、同様に「かまど」が無い場合に、同じ空き缶をかまどの代用品として使用する。
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Act1準備) 350ml空き缶1個の蓋を切り外し中を洗い、研いだ米150g、水180ccを入れる。350ml缶では量的にギリギリなので、少し少なめでも良い。(500mlの缶を使うと細長い為食べ辛いため)アルミホイルをフタにする。空き缶をもう1個使い、かまどとする。燃料は「牛乳紙パック」(パックを開き幅2cm程に切ると燃やしやすい。)を缶の中に入れて燃やす。空き缶の側面に大きな穴を開けてそこから紙パックを投入できる穴を開ける。
Act2炊飯) 米を入れた缶を、かまど用の空き缶を乗せて、紙パックに点火をして燃やす。気温や条件もあるが、紙パック3本分程度を燃焼させれば炊きあげる事ができる。
沸騰するとアルミ蓋が浮き上がるようになる。 その際は重石を乗せて対応する。沸騰後2〜3分経過後、弱火に火力を調節する。
弱火で10分程度加熱したら、次第に底部が焦げて来るので、「焦げる匂い」が始まる。(缶が細長いので対流しづらく、底の部分が焦げる事は仕方がない。)その頃にかまどから降ろし、蒸らして炊飯終了。缶の切り口から長めのスプーン等で、ご飯を器に移す際に、空き缶の縁で、指を切らぬよう注意をして行う。
燃料として「ロウソク」や「固形燃料」等も可能であるが、いずれも開口部を設けて酸欠に成らないようにする。 缶に開口部が足りないと酸欠となり、火が消える。また、風除け対策も行う必要がある。
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【青竹を使用する】
青竹を使い、竹の一部を切り取り、竹筒の中に洗米した米を入れて、焚き火で加熱する。炊き上がりに竹の香りが移り美味しい。但し火加減の慣れが必要ではあるが・・
Act1準備) 青竹(直径約15cm程度)の竹を節2つの長さ。直径にもよるが節と節の間隔は35cm程度の長さが目安。米を入れる節の一部をノコギリとノミを用いて米を入れる事が出来る程度の開口部を作る。竹の切り取ったものは、フタとして用いる。水で濯いだ竹に、洗米、浸漬した米を適量入れる。 適量の目安は、竹の容積の1/3以下とする。(竹の直径等に応じて加減する。)水を、米の量の1.2〜1.3倍を目安に入れて、切り取った竹をフタにして嵌める。
Act2炊飯) 焚き火のそばに、水が溢れない様な向きに並べて焚き火で加熱する。無論だが、竹は可燃物であり、油分があり良く燃える。その為、表面は焦げても良いが、「燃やしてしまわぬ様」に焚き火を管理する。距離と火の当たる場所を上手く調節すること。多少は焦げても「竹の厚み」があれば、内部のご飯は炭にならない。
他の炊飯と同様に、竹の開口部からの湯気の立ち昇り方に注意を払いながら火加減を調節する。
加熱が終了し「蒸らし」が完了したと判断したら、火からはずし、竹をナタなどで割り、ご飯を取り出し食べる。
多少焦げた部分があっても、芯が残らず、竹の良い香りが楽しめれば「成功」である。
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