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初冬、田んぼに行った。

今日の会津は、少し日射しの差した、“晴れ”とは行かぬ雲行きの一日です。 
しかし、吹く風は冷たく、自動車のヒーターはONとなっています。

配達の途中で、いつも行く田んぼへ向かってみました。

今年は、週に1~2度は通った、この田んぼ。 例年より特に多く通った気がします。

4月 田起こしが遅めに始まった。 大震災のため、不安がいっぱい有った。

6月 5月の気温が割と低めだったので、苗の育ちが遅れ気味で心配だった。

7月 日差しを浴びて、青年期のように素晴らしい外観と鮮やかな緑色が印象的だった。
   出穂したばかりの籾の淡い緑色の薄さが忘れられない。

9月 暑い夏を過ぎて20日以上雨が降らず、ヤキモキした。

10月 成熟して鮮やかな黄金色の波になった。

そして、今の時期は、彩度を落とした写真のようにモノクロームの風景が広がります。
あれ程鮮やかな色彩を放っていた場所が、静かにしずかに休んでいる気がしました。

今ここに冬の風に吹かれながら、一人佇んでいるとおもわず、“ありがとう!”という言葉が、つい出てしまいました。

今年は本当に色々なことが在って、長く感じた一年だった気がします。


Ishii (2011年12月 6日 23:14) | コメント(0) | トラックバック(0)

「穎毛」なんと読む?

問題です。

「穎毛」この字をなんと読むか判りますか? また、何のことでしょうか?
答えはこの下の画像の中にあり。
見て頂くとすぐに判るとは思います。

この頃週に一度以上の割合で、田んぼの稲を見に行く機会が増えています。

そして最近特に目に付くのがこの「穎毛」なのです。

いまの所、この「穎毛」が何故必要なのか?は、勉強不足で判りませんが、植物にとっては必ず必要な機能を満たす為に、長く伸びていると思うのです。
新品種登録の時にはこの「穎毛」が長いとか、色は?とか品種毎に「穎毛」の特徴を記す事になっています。

答え
「穎毛」(えいもう) 穎(えい)とは、穂先の意味です。 辞書では、「すぐれている」「抜きんでている」「賢い」などの意味があるようです。

上記の記事を訂正します。(9月5日)
下のコメントをご覧頂くと判るとおり、「穎(えい)とは、穂先の意味です。」が間違って居りました。 正しくは、穂先の長いトゲの様なものは「(禾)のぎ」というものです。 いい加減な記事で大変ご迷惑をお掛けしました。 
訂正してお詫びいたします。 ごめんなさい・・!


Ishii (2011年8月26日 20:55) | コメント(2) | トラックバック(0)

稲の花

16日までお盆休みを頂き、皆様にはご迷惑をお掛けしましたが、お陰様でゆっくり休むことが出来ました。
やっと17日から通常営業となりました。

今日の会津若松は花曇りの空。 “じめじめ”としたとても蒸し暑い陽気でした。
しかし、時々は涼しい風も吹き、少しは気分的に“楽な”一日でした。

昨日、午前中に田んぼを見る時間があり、コシヒカリの田んぼ周辺を散策の途中、念願の「稲の花」(開花)を写真に撮ることが出来ました!

稲は出穂の後、籾の粒一つひとつがバラバラに開花し、1~2時間程で閉じてしまう様です。 開花時間が短いため気がつくと、「雄しべを外に出した状態」で殻が閉じており中々今までは開花後の稲しか見たことが有りませんでした。

昨日は既に開花後の粒も多かったのですが、幾つかの粒で開花を見ることが出来ました。
秋には硬く褐色の籾も、この時期には薄く鮮やかな緑色で、「鳥のくちばし」の様に二つに分かれて、中の雄しべが長く伸び、中央には雌しべも見ることが出来ました。

想像していたのは、“一房の稲が同時に開花する”イメージでしたが、実際には目撃してみると、一粒一粒毎に成長度合いが異なり、バラバラに順次開花している様子でした。

下の方の粒が、くちばしの様に開き、雄しべが長く伸びて飛び出しています。


Ishii (2011年8月19日 00:04) | コメント(0) | トラックバック(0)

コシヒカリの出穂(しゅっすい)始まる。

全国各地で猛暑のニュースが絶えませんね。 ラジオからは甲子園での熱戦の様子を放送しています。
しかし、会津若松では曇りで風もあり、昨日よりも過ごしやすい日となりました。

午前中は、配達のついでにいつもの田んぼを見に寄ります。
既に「ひとめぼれ」は1週間程前に出穂しており、「コシヒカリ」もそろそろ出穂時期かと想像していました。

「こしひかり」の水田を見渡すと、未だ出穂した穂は見えません。 が、稲穂の中を掻き分けてみると、「穂孕み」した穂(稲などの穂が出る前に、穂を包んでいる茎の部分がふくらむこと)や出穂しだした穂を見ることが出来ました。

やっと姿をみせた青々とした稲穂は、これ以上育っても殻の大きさ自体は変化しません。
今後はこの殻の大きさに合わせて、内部の充実をどんどんと進めて行きます。

説明しづらいのですが、果実の実のように、“大きさが大きく変化する”のではなく、“大きさは変わらず中身だけが膨らんで行く”ように成長して行きます。

もうすぐ、短い短い”開花”を迎えます。


Ishii (2011年8月11日 21:42) | コメント(0) | トラックバック(0)

暮れ泥む(なずむ)時間

いよいよ夏休みが近づいてきました。 今日の会津の気温は33℃~34℃ですが、木陰にはいると涼しい風も吹いてきます。
昨日18時過ぎに配達に出かける用事があり、いつも行く田んぼを通りながら出掛けました。

この時期の晴れた日の夕暮れ時は日が長く、いつまでも明るくて一年の中で一番好きな季節です。
エアコンを切り、車の窓を全開にして、自然な風が車内に充満します。
山陰に沈み行こうとする夕日が、低くい位置から斜めに光を放っています。

普段は人の姿がまばらな時間の田園も、日が長いため色々な作業をしているようです。

水田の水門を調節しながら、田の水位を調節している、おじさん。
腰を折り頭を稲葉につっこみ、雑草を手で除草している、おばさん。
畦道を肩に掛けた刈払機で刈進む、青年。
3人の子供達が、頭だけを“ちょこん”と出して、畦道に隠れている。
そんな様々な人達が夕暮れの中で、この田園の世界に暮らしています。

車を畦道に止め、車外に出ます。
遠くの鎮守の森から、蝉の鳴き声が響き渡ります。
水路を流れる水の勢いが強く、時々弾ける音がします。
水田の上を一陣の風が吹き渡る様を、稲の葉を眺めることで目撃することができます。
遠く猪苗代湖の上空には、積乱雲の重厚な重なりを眺めることができます。

とても「良い~気持ち!」

こんな時、今の仕事をしている事に“幸せ”を感じます。


Ishii (2011年7月16日 15:51) | コメント(0) | トラックバック(0)

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