今日の会津は、最高気温33℃と平年並みの暑さです。 「ミンミンゼミ」の鳴き声もこの夏初めて聞くことが出来、いよいよ夏本番となって来ました。
今日は田んぼを観て廻る日となっていましたので、いつもの様に出かけて来ました。
稲の生育状態を計測してみると、現時点ではとても良い状態です。 葉の長さが伸び過ぎていると、穂を付けた時に倒伏してしまい良くないのですが、今の所はとても良い状態です。 このまま倒伏せずに稲刈りまで行ってくれる事を切に望んでいます。
今年の天候は朝晩は気温が下がり、昼夜の温度差が有り、作物には丁度良い気温となった様です。
成長の早い「ひとめぼれ」は、既に出穂(しゅっすい)の時期を迎え、所々"開花"をしたところを見ることが出来ました。
稲の"開花"は非常に面白いものです。
1本の稲穂には、70~100粒程度の籾が付いていますが、その一つ一つが2~3日を掛けて、穂先の方から順次開花します。
開花時間は、10時頃~13時頃と云われていますが、今日確認した時は、やはり11時頃でした。(9:30頃見た時には確認出来ませんでした。)
開花すると、籾の部分が、鳥のくちばしの様に綺麗に2つに分かれ、雄しべを長く外側へ伸ばします。 1~2時間程度開くと雄しべを外側へ残したまま、しっかりと殻を閉じてしまいます。
そのため開花後には、少し色が黒くなった雄しべが外側に残り、開花した事が判ります。
Ishii (2014年7月30日 20:44)
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いよいよ、本日は東北地方も梅雨空けとなりました。 先週末の土曜日はとても暑かったのですが、昨日と今日は平年並みに戻り、30℃未満の過ごし易い気温となってくれました。 梅雨空けとなり、また先週末の様な猛暑は勘弁して欲しいものです。
先週は、割と時間が作れたため、田んぼをあちらこちらと見て廻ることが出来ました。 その中でも、"無農薬自然栽培"の生産者「長尾 好章」さんの田んぼも見てくることが出来ました。
長尾さんの"無農薬自然栽培"という栽培は、簡単に云うと、「農薬類の薬剤を一切使わない」ことと「化学肥料は使用せず、最小限の堆肥とボカシ肥料のみ」にて栽培する栽培方法を行っています。
そのため、最大の障害は「雑草との戦い」です。
田1枚ごとに、雑草の種類が違ったり、生え方や様子が違っていたりします。 そのため、田ごとにとても違う印象を受けることができます。 雑草の種類としては「ホタルイ」「オモダカ」などが一番多く、中には「ヒロムシロ」が地下に株を作り、勢力を保っている所も在りました。
勿論、雑草の除草は既に数回行っており、また、雑草が成長しにくい環境になるよう水位を調節するなど、雑草が大きく勢力を伸ばす前に戦っているのですが、どうしても人間側が劣勢に廻ってしまうのだそうです。
しかし、そんな苦労をしてまで農薬を使用しないのは、長尾さんには拘る理由があるためです。 長尾さんは、以前から近くの「博士山の自然ブナ林」を守る活動を続けており、その中で環境に与える影響を最小限にした農業の在り方を探求しているためだそうです。 その為に、肥料を大量に投入し"人為的に大量の収穫を行う農法"では無い路線を求めて、今後も邁進して行くとのことでした。
Ishii (2014年7月28日 22:34)
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関東まで「梅雨空け」が進み、全国各地では猛暑のニュースが聞こえてきました。しかし、こちら会津では、今の所は未だ梅雨空けはしていません。
そのお陰で今日も最高気温は27℃と云う「雨空」の一日でした。
そんな雨空の中、この時期の田園風景が、素晴らしく綺麗です!
水田が一面、綺麗な緑色の絨毯のように広がり、なんと言ってもその"緑色"が鮮やかで、"力強い"印象のある"緑色"です。
「晴れの日の緑色」も良いのですが、雨の日には水滴が葉の上に残り、一層鮮やかさを引き立ててくれます。
そんな田園風景の中を車で走っていると、車を止めて、鮮やかな緑を渡る風を感じたくなるのは、とても自然な欲求だと感じています。
Ishii (2014年7月24日 21:41)
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毎年、梅雨明けのこの時期になると、この話題が身の回りに多くなってきます。 それは、お米の中に湧く「虫」や「虫の防虫」について質問を頂いたり、話題が多くなってくる時期です。
ネットで検索してみると、「虫がお米に付いたので捨てた!」とか「とても食べる気になれない!」とか、米屋の側からすると実に勿体ない話が多くありました。
お米に付く虫には、代表的なものは「コクゾウムシ」と「メイガ」と云う2種類の虫がいます。
「コクゾウムシ」とは、「穀象虫」と漢字では書き「ゾウムシ」の仲間です。 よく観察するとミニカブト虫の様で可愛い(?)感じもします。 「ゾウムシ」と呼ばれるのは、"象の鼻"の様な長い突起の先端に、穀物などに穴を開けるための口が付いている為です。
実はこの"長い鼻"には、とても凄い理由があります。 コクゾウムシは米粒などの穀物にこの口で穴を空け、その中に卵を産み付けて、その後丁寧に粘液を出して穴をふさぎます。 そして、卵が孵化する温度になると、幼虫は米粒の中で孵化し廻りが"餌だらけ"の中で、成長することが出来る環境が整うのです。
この様に子孫のために手間をかける「コクゾウムシ」の発生を防ぐための、一番の防虫方法は、低温に保管する事です。 流通業者の段階では殆ど、「低温倉庫」などの保管施設が整っているため発生しませんが、精米後、店頭に陳列され、家庭で保管される段階の保管状態を改善するか、早く消費してしまう事が肝心なことと思います。
また、「鷹の爪」や「ニンニク」などの刺激の強いものは、保管の環境によって効果がある場合も有りますが、"完璧に防止"と云う訳ではなく、冷蔵庫などの温度管理に敵うものでは在りません。
もし、発生してしまった場合の対処法ですが、発生の程度によって異なります。
まず、数匹程度(1匹~10匹程度)の事であれば、手で虫を取り除けばOkです。 今まで通りの炊飯で何も問題在りません。 が、そのままですと虫の数が増えて来ますので保管場所を冷蔵庫などに変更するか、 または、精米機などで、再度精米作業を行えばOkです。
もし、とても手で取り除けそうな数を超える程、発生しているのなら、 屋外に新聞紙などを広げ、その上に米を平らに広げて置くと、1時間程度で虫は皆、暗い所へ逃げて行きます。 ある程度、虫の数が少なくなった状態であれば、「数匹程度」の対応が可能になることでしょう。
その後は、再度精米しないのであれば、良く研ぐ事で対応出来ると思います。 再精米(又は良く研ぐ)ことで、酸加した白米の表面を取り除くことがよいと思います。
基本的な事ですが、「コクゾウムシ」は、穀物や果実など、植物由来のものしか食しません。 そのため例えばゴキブリのような類の虫とは、基本的に異なりますので、人間が誤って食べたとしても健康を害する事は無いと思います。
7世紀末から8世紀にかけて現在の奈良県にあった藤原京の厠の跡からは、人糞に混じったコクゾウ ムシがたくさん見つかっていたそうで、当時の人々が好んで食べたかどうかはともかく、少なくともあまり 気にせずに米と一緒にコクゾウを食べていた様です。
こんな事を書くと「虫を食べるの?」とお叱りの声が在りそうですが、虫にも色々在って、 「コクゾウムシが付いたら食べれない!」と、神経質にならなくても良いのではと思います。
そうは云っても、虫が付く、付かないの前に、"美味しい内に食べきる"事が重要とは思いますが!
Ishii (2014年7月16日 21:08)
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昨日の会津は、台風崩れの低気圧が遠ざかりつつ在る中、小中学校は、大事を取って臨時休校となりましたが、予想外に雨、風も穏やかで、過ぎて行ってくれました。
そんな中でしたが、生産農家の方と一緒に田んぼを廻り、稲の生育状態の確認作業を行いました。 今の時期は、そろそろ「幼穂(ようすい)」が育ってくる大切な時期を迎えています。
「幼穂」とは、文字通り「稲穂」になる部分の子供の事で、この時期の稲の栄養状態から、1本の稲穂に何粒の実を付けるのかが決まります。 そのため、肥料を多くしてこの稲穂がたくさん実ることを望みたいのですが、 必要以上に多い肥料は食味を落とす可能性も多く、大変慎重にならざるを得ません。
そこで、稲の栄養状態や成長具合を、「葉の長さ」や「株数」また、「葉の色」などを観察し、推し量ります。 今後の天候を予想し、これから収穫までの数ヶ月に必要な栄養分を考え、調整する事が必要となってきます。 今年は現在の所、昼夜の温度差も大きく、稲の身長が低めに抑える事が出来ている割に、株数は多めに育っているので非常に良好です。
(稲穂の茎の部分をカッターで剥いて見る)
稲作は、とてもロジカルに体系化されており、多くの先人や先輩からの資産が在りますので、美味しいお米を作るためにはとても頭を使う「脳業」です。
Ishii (2014年7月12日 17:52)
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