前回に引き続き、おひつごはんを絶妙に保温する「いずみ」についてです。
この藁びつは、岐阜の方に作って頂きました。
以前「和風総本家」(東京TV系列放送)でも紹介された藁職人の安田様と云う方です。
日本の伝統文化、特に藁に関する伝統文化を伝承したいと精力的に活動をしていらっしゃいます。
藁櫃(わらびつ)は岐阜県美濃地方では「いずみ」と呼ぶようです。
その他、地方によって呼び方は様々なようで、「いずっこ」「いづめ」等色々あるようです。
火でごはんを炊いていたころは、「おひつ」と「わらびつ」はセットだったので、どのご家庭でも使われていましたが、現在では主にお寿司屋さん等で主に使われているそうです。
こちらのいずみを送って頂いた際に同梱されていた藁に関する印刷物には下記のように書かれていました。
~わらに関する先人の知恵~
手に入りやすい 軽い 加工しやすい 断熱性がある 通気性がある 柔軟性がある 吸湿調整がある 化学物質吸収性がある 肥料になる 燃料になる 焼却灰からアルカリ成分が採れる 汚染性がない...
これらの性質を巧みに利用した先人は、省エネルギー・省資源の達人で、また、アトピーやアレルギーとは無縁の生活をしていました。 (安田様 印刷物引用)
藁の無駄のなさがまとめてありました。
本当に無駄がありません。
ついでに、米にまつわる「もみがら」「糠」においても無駄は何一つありません。
「もみがら」は炊飯するための燃料になり(ぬか釜の材料)、またその灰(もみ殻くん灰)は肥料になり、「糠」は漬物に使えます。
知れば知るほど、日本の「米」「ごはん」の文化は素晴らしいの一言です。
何一つ無駄なく循環させる先人の知恵は凄いですね。
昔は当たり前だったことが、現在は珍しい事に映ります。
COCOKARAでは米(ごはん・おひつ・炊飯・器等々の食にまつわる事)を軸足に日本の良い文化を益々色々な形で発信していきたいと思います。
Ishii (2019年2月19日 03:46)
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