ムシ釜の炊き方について紹介したいと思います。
正直なところ、私がこのムシ釜に出会い、知ることとなったのは約3年前です。
当時、ムシ釜を使った主婦の方々は、今では90歳以上の方々だと思われます。そのため、その方たちを見つけることは難しく(当時はそれぞれの家庭で色々な炊飯道具(かまど、ぬか釜)を使っていていたこともあり)、上手な使い方を知ることができませんでした。しかし、沢山の方々に使い方を聞きお教えいただき、何度も炊飯し使い方を獲得しました。結果自己流ですが、美味しく炊くことができるようになりました。
このムシ釜の利点は、家の中(土間)で炊けると云うことです。また、かまどのように煙突がいらないことです。ただ、炭を使うので一酸化炭素中毒に注意はしなければなりません(昔の家屋ではその心配は少なかったと思いますが)。
昨日のリベンジで、本日もムシ釜を使って炊飯しました。それをもとに使い方をご紹介します。
使い方(炊飯の仕方)はとてもシンプルです。
まず、ムシ釜に炭火を入れます。
火力が強くなったら羽釜をムシ釜に入れます。
(最低でもこの位の火力は必要です。炊飯するお米の量に火力は比例します。)
次に、ムシ釜の大きな蓋を閉め様子をみます。
この際に、上部の小さな蓋と、下部にある酸素を送り込む空気孔は開けておきます。
手を当てて、釜の中から上がってくる熱の具合をみます。
沸騰してくると、蒸気が出てきます。蒸気の出具合で釜の中の様子を探ります。
下部にある空気孔からみた様子です。
一度蓋を開け(釜を入れて6~7分位の時)、炊きムラをなくすためにお米をほぐします。(手早く行います)
その後、すぐ蓋を閉め沸騰するのを待ち、釜から響く音や振動を感じながら程よいところで、上部の小さな蓋と下部の空気孔の穴をふさぎます。
写真は塞いだ後に、隙間から蒸気が上がる様子です。
空気を遮断して火を消す訳なのですが、ここからこの状態で15分間蒸します。
炊きあがりはこのようになります。
評価はGoodでした。
明日以降は、なぜ蒸し釜が美味しく炊きあがるかについてご紹介したいと思います。
Ishii (2018年4月18日 23:59)
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ムシ釜について紹介していきたいと思います。
本日はムシ釜本体の素材についてです。
このムシ釜は珪藻土でできています。(珪藻土は七輪や建材の原材料として有名ですが、最近ではバスマットとしても利用されていますね。)この吸い物椀型に似た形に形成するには、珪藻土を粉砕し混練しており、職人の手で一つ一つ手作りされています。
珪藻土はその性質上、耐火性と断熱性(保温性)があるので、釜の中が炭でかなり加熱していても、外表面は手で触って「温かい」と感じる位です。炊飯に際しては、この断熱性があるおかげで最後の蒸らしの部分が上手くいきます。
本日久しぶりにこのムシ釜で炊飯しました。
炭のおき具合はこの位でした。
内心、火力としては弱いと思ったのですが、食事の時間が迫っていたこともあり強引に羽釜を乗せ炊飯をスタートさせました。
案の定、10分たっても沸騰しなかったので、急遽羽釜を持ってガス台へ移動です。ガスの力を借り、早々に強火で加熱し、沸騰確認後中火で経過観察(蒸気の上がり具合や鍋の中の音を聞きながら)。その後、鍋の中で焼きの音がし始めたのを確認できたので、またムシ釜に戻し蒸らしを10分程度しました。(蒸らしの時間もちょっとカットしました)
その結果、ご飯として食べられないことはないが、美味しくないとの評価をいただきました。
ふっくらしたご飯にはなりませんでしたが、ポイントを押さえれば、コラボ炊飯も可能となります。(火を使った炊飯が上手にできなかった頃はこのような荒技は使えませんでしたが・・・)
明日はムシ釜オンリーで炊きあげたいと思います。
本日の船田さんの田んぼ。
Ishii (2018年4月17日 23:31)
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この時期になると、田んぼの畦の補修がいたるところで進んでいます。
どんどん畦がきれいになっていきます。
畦の補修をよく見てみると、田んぼを構成する4辺全てを補修するわけではありません。(田んぼにも色々な形状や条件がありますので、全てに当てはまるものではありません。)田んぼは水が流れるように少しなだらかな傾斜になっています。水を取り込む側は上側になり、水を流れ出す方は下側になります。
その関係で、田んぼの4辺のうち水が流れ出ないようにするために、下側とその両サイドの畦はしっかり補修はしなければなりませんが、上側はその年の状態にもよりますが、畦の補修をしない場合があります。
「水田」だけあって水の管理は一年を通して大切なので、しっかり補修です。
上手の畦です。
水の取り込み口です。
本日の船田さんの田んぼ。(下側とその両サイドはすでに補修されています)
Ishii (2018年4月16日 22:56)
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私もご飯を炊くことを炊飯器にお願いする場合が多いですが、火で炊くこともしています。
ガスの火を使ったり、炭を使ったり、薪を使ったり、籾を使ったりします。(どの燃料を使っても炊飯の基本は同じですが、特徴はありますので少しずつ紹介していきます)
特に、火力が一定ではない燃料を使うときは、とても神経を集中します。それと同時に最後には「美味しくご飯が炊きあがりますように。」と火や釜にお願いをします。自然環境の中でご飯を炊くことは、いつも思うようにいかない場合があるので、最後は火の神様にお願いをし炊きあがりを待ちます。
また、「皆に美味しいご飯を食べてほしい」と云う想いをのせながら炊いています。
勿論、美味しく炊くための道具やその他の条件は必要だと思いますが、美味しく炊こうと云う想いはご飯に伝わるような気がします。
むし釜の燃料は炭です。
このくらいの火力で炊飯をスタートさせます。(この火の上に羽釜をのせます)
本日の船田さんの田んぼです。
Ishii (2018年4月15日 20:18)
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本日の船田さんの田んぼです。
あぜにあるモグラの穴から水が漏れないように、田起こし前のあぜ補修は重要です。
今日はお米を火を使って「炊く」について書きたいと思います。
「ご飯を炊く」の「炊く」とは米をご飯に変える工程をさして云いますが、「煮て、焼いて、蒸す」の三つの工程をまとめたものを指します。美味しいご飯は、これらの工程が絶妙なバランスでコラボした結果としてできあがります。
この3つの工程を進めるには「火」が大事な役目を果たします。
昔から「初めちょろちょろ中ぱっぱ赤子泣いても蓋取るな」と云う言葉があります。これは、火加減を表したもので、実際にガスでも薪等を使って炊いてみても、なるほどなぁ~と納得する節はあります。(かなりおおざっぱな炊き方を示したものだなぁ~とも思いましたが。後は、毎日炊くものなので、経験値ですね。)
火加減さえ上手にコントロールできれば、どんな状況でも美味しく炊けます。
まず「初めちょろちょろ」の部分につてですが、これは「炊く」のうちの「煮る」の一部分で、お米の浸っている水が沸騰するまでを指し、具体的には約8分~10分以内で沸騰させます。短すぎても長くてもだめで、程よい時間というものが存在します。沸騰させるためには、燃料を沢山使って火力を強くします。
次に「中ぱっぱ」の部分は「煮る」と「焼く」を指していて、沸騰した釜の中の米を引き続き煮て焼き上げることを指します。具体的には5分以内で煮焼き上げます。強火だった火を、この場面では中火ぐらいに押さえます。(5分以内で焼き上げる火力と云ったほうが良いかもしれません。難しく聞こえるかもしれませんが、何度かやるとコツをつかみます)焼き上がった合図は、沸騰していた蒸気が少なくなり、釜が焼ける「チチチ・・・」と云う音です。この音が聞こえたら、火を引いてごく弱火にします。
ここから蒸らし終了まで、木蓋を開けてはいけません。
最後に「赤子泣いても蓋取るな」の部分は「蒸らし」の部分を指し、かすかな火で15分間釜の余熱がなくならないように蒸らします。
上記が火を使って「炊く」です。
この基本が押さえてあれば、お米を入れる容器は羽釜でも空き缶でも鍋でも火に耐えられる容器を使って、お米を炊くことはできます。
ただ、電気炊飯器のように毎回同じように炊きあがることはないかもしれませんが、逆に水加減、火加減を自分で考えコントロールして炊くおもしろさを知ることができます。
火を使ってご飯を炊くと云うことをあまりしなくなった私たちでありますが、いざという時や、アウトドアを楽しむ時のために知っておいてほしいと思います。
これは「むし釜」と言い、70年前ぐらいまでは、かなりのご家庭で使用していたものです。
今でも寿司屋、鰻屋などで使っているところもあるようです。(数的には少ないと思いますが)
お米を炊くにはお米の研ぎ方、お米を水に浸す時間や、水の量など、お米の性質から注意した方がよい点が色々あります。
この部分については、HPに記載されているのでご覧いただけると幸いです。
本日のお花です。
鶴ヶ城は満開です。
Ishii (2018年4月13日 17:27)
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