この時期、配達や店頭にてお客様に、「今回から新米となりました!」とお伝えすると、
「新米の水加減は控えめですよね?」と聞かれる事が多くなりました。
そこで私は、
「新米でも、いままでの米(昨年産)と同じにして炊いてみて下さい。 その炊き上がりを見てから、柔らかい場合には少し調整して下さい。」とお伝えしています。
今でも巷では「新米を炊く際には水を控える」という定説が根付いて居るようにおもいますが、それは少し昔の常識となってしまいました。
昔、今から30年以上前には、お米は田んぼで「自然乾燥」と呼ばれる方法にて乾燥されていました。
田んぼに棒を建てて、茎の付いたままの稲束を2~3週間程ぶら下げて、風と太陽にての乾燥作業を行う方法です。 この頃は、新米の含有水分も多く残っており、そのために水加減を控える必要が有りました。
さらに、古米(前年度産)は、現在のように低温倉庫等の施設もなく、土蔵などの薄暗い所で保管することが多かったため、新米との"差"が、大変大きかったのだと思います。
現在では、殆どの乾燥は「火力乾燥機」を使用して作業をすることが多くなりました。
そのためお米の中の水分量は、新米も前年産もあまり違いが有りません。
今年入荷しているお米の水分量は、14%~15%の品が大半を占めています。
この様なことから新米の水加減は、今までの米と大きく変える必要は有りませんが、一度炊いてから微調整して頂ければ良いと思います。
Ishii (2012年10月24日 17:25)
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