この漢字「篩」をフルイと読める方は博識の方ですね。
“面接でふるい落とす”などと言葉としては、使われる事が多いことと思います。
また、「園芸での土作り」や「ケーキ作りで小麦粉にフルイをかける事」などが一般には思いつきますね。 この“篩”はお米屋の仕事には、実は無くてはならない大切な道具です。
当店でも網目の異なる5~6枚の篩がずっと大切に使われています。
10年程前までは、地元にも職人さんが篩を作って販売していたのですが、現在では買うことも出来ません。
また、同じ大きさの網目でも“網線”自体の太さの違いから、微妙に選別に差があり、選別した品が違ってきます。 現在は、精米機械にも「石抜き粗選機」や「光学選別機械」が導入され、当店でも使用していますが、やはり手作業の「篩」を使う場面も必ずあります。 米の中から異物を手で取り除く場面に使うのです。 そして「篩」を使うには少しばかりテクニックも必要です。
網目があるので“物の大小で選別する”だけではありません。「比重の差」を利用します。 お「米」と「それ以外」の物が混じっているものを篩にいれて両手で持ち、一定のリズムで篩を揺り廻すと、比重の違いから「米」と「それ以外」のものに次第に分かれてきます。
また、軽いものは“息で吹き飛ばしたり”、篩を“下へ降り落としながら”選別する使い方もあります。 また、頭の上から光を遮るように上着をかぶり、“手暗がり”の状態にすることで、篩の下側からの“光で米を透かし見る”ことで「米」と「それ以外」を区別出来たりします。 先人達の知恵の結晶のような「篩」を使う技術は、今後も廃れないようにして行きたいものです。
Ishii (2011年4月10日 13:58)
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