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灰を掻いて想うこと

今日の会津は、日中は暖かかった為か小雨が降り、お陰で屋根の雪もすこし沈み(融けて)屋根が軽くなった様な気がします。

雪の降り積もるこの冬の季節は、何をするのにも時間や手間が掛かります。

まず朝からの仕事は、「雪かき」です。 車社会の今日では、駐車場の確保が最優先事項です。
雪国の自動車は、四輪駆動やFF車がほとんどなので、除雪をしなくても走れるのですが、自動車の車重で雪を押し固めてしまうと、後々雪片付けが大変になるので、タイヤに踏まれないうちに片付けたいものです。
また、開店前に店舗の前の歩道なども、お客様や通りを歩く皆様の邪魔にならぬように片づけて置かなければなりません。

また「火鉢」に炭を起こすことも、結構手間が掛かります。
当店では2種類の炭「堅炭」と「柔らか炭」とを使い分けて炭を起こします。
「堅炭」は火持ちが良い反面、火付きが悪く、「柔らか炭」は火付きは良いのですが、火持ちはしません。

ガス台に「火おこし」に入れた炭をのせ5分程加熱し、炭を火鉢に移してから“ふー!ふー!”と吹きながら様子を見て、灰を被せて火加減を調節します。 子供の頃から観て知っていたはずでしたが、実際にやってみると、2シーズン目にしてやっと慣れてきた感があります。

不思議に思うことは、この様に手間が掛かる生活の割に“時間の流れ“がゆっくりと感じることです。
時間が掛かることをハッキリと自覚をしているためか、「諦めの境地」 というか 「観念した!」 というか、 何事にもどっしり構えてしまいます。

どっしり落ち着いている為か、はたまた本当に暇なのか?は判別つきませんが、鉄瓶から昇る湯気を見ていると、時間の流れがとてもゆっくりと流れます。

“簡単“ ”便利” “手軽“ なにごとにも作業に時間が掛からなければ、時間に余裕ができるはずなのに、あれも!これも!と気が急いて、どう云う訳けか気忙しくなっている気がします。
  “幸せな生活”を目指しているはずなのに、いつの間にか“逆の方向”に進んでしまっている気がするのは、気のせいでしょうか・・?

火鉢の灰をへらでならしながら、窓の外の雪の山を眺めていると、そんな変なことを考えてしまいました。



Ishii (2011年2月18日 21:48) | コメント(0) | トラックバック(0)

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