今日は当店で使う道具をご紹介します。
それは「唐箕」(とうみ)です。
これは簡単に言うと「風力選別機」です。 古くは唐(中国)から伝来してきたのか、’唐’の字が付いた’箕’です。(箕とは選別に使うちりとりの様な物、比重の差を利用する)
雑穀や大豆や米等を収穫後、ゴミや殻などを取り除くための道具です。 今でも大豆や小豆などを綺麗にするために使用しています。
これは小豆を選別しているところです。手前が一番口で反対側に二番口があります。
選別の仕組みは、上の漏斗へ穀物を入れ少量づつ落下させながら、風車を廻し風を送ります。
良品はそのまま落下し一番口へ貯まりますが、虫に喰われたり、形の小さな粒や、異形の粒等は風に飛ばされ二番口へ落ち、ゴミや殻など軽いものは遠くへ吹き飛ばされる仕組みです。
比重の軽いものは風を弱くして、大きくて重いものは風を強く当てと、品物に合わせて調節が必要です。
また、落下させる量を調節することで、選別具合を調節できます。 昔からあった唐箕は’木製’でした。選別具合を見ながら、右手で風車を回転させる速度で風力を微妙に調節しながら、左手で落下させる量を調節させて上手い具合に選別が出来るという、テクニックを必要とする道具でした。
しかし現在は、金属製で電動にて送風が出来ます。 本体の大きさも小さく、軽いので取扱は楽になり、その上に右手で風車を廻す必要がないので、体力的には大変楽に作業が出来るようになりました。沢山の選別をしても疲れませんし、おまけに誰でも使えます。 しかし、風力の微妙な調節が出来ないので、木製に比べると選別結果には不満が残ります。どちらが好きかと聞かれると汗をかく微妙な調整の可能なマニアックな道具の方が好きです。
Ishii (2010年3月15日 21:51)
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